ABテストの行方

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ある日、顧客から「基本フォントサイズを18pxから12pxにしてくれ」と言われた。 しかし、それだけフォントサイズを変えたら、余白のバランスも崩れてしまう。 僕は反対した。

そこで、「じゃあ、ABテスト1をしよう!」と持ちかけて、直帰率を比較することにした。 ABテストならフェアに答が出るから文句もないだろうと思った。 すると、あっさり相手方に良い結果が出てしまい。 僕は黙らざるを得なくなった。

確かに、ABテストならば客観的な数値が出てフェアな比較ができる。 しかし、僕は腑に落ちなかった。 これは本当にフォントサイズの問題なんだろうか。 明らかにデザインのバランスは崩れた。 しかし、Google Analyticsはそれを肯定してしまったのだ。

今考えれば、あれはフォントサイズを小さくしたことで、ファーストビュー2が広がっただけなのではないかと思う。 ファーストビューが広がるのはいい。 しかし、フォントサイズを小さくして広げなくても、余計な要素を取り除くことで解決できたんじゃないだろうか。

Google Analyticsの数字はデザイン性を担保してくれない。 全てGoogle Analyticsの数字に基づいてデザインすることは、一貫性のないカオスなデザインになるだろう。 オシャレだけど使いづらいサイトはビジネスには向いていないというのは分かる。 しかし、デザイン性とのバランスも考えるべきだ。 多少クリックが多いからと言って、デザインが歪になっていいのか。 高級ジュエリーショップが、人の群がるファーストフード店になってはならないはずだ。 もちろん、ショップの方向性にもよるとは思うが。

ABテストの結果は重要だが、その結果に対してよく審議する必要があると思う。 代替案があれば、そちらも検証すべきだ。 直帰率もデザイン性も両立できる道があるならば、それがベストのはずだ。


  1. デザインパターンを複数用意して、ユーザーの行動の違いを記録、比較すること。 

  2. WEBページにアクセスした時にスクロールなしで見える画面領域。