フィリピンから香港旅行してプロポーズしてきた その1(準備から出国まで)

フィリピンから香港に行きフィリピン人の彼女にプロポーズするまで、いろいろとドタバタした経験をシェアしたい。
とてもとても長いけれど、ところどころお役立ち情報があったりする。
まずは、準備から出発まで。

香港旅行に至るまで

僕はフィリピンに観光ビザで16ヶ月滞在していた。
友人から17ヶ月目からは延長のチェックが厳しくなることを聞いて、フィリピンから一度出国することを勧められた。
再入国すればビザの延長期間がリセットされるのだ。
そこで、思いっきって彼女と一緒に香港旅行をすることに決めた。

出国先に香港を選んだ理由は、単純に安いからというのと、彼女がカンフー映画好きで香港に行きたがっていたからだ。
ちなみに当時は知らなかったが、観光ビザの延長17ヶ月目以降もそこまで厳しくないらしい。
観光ビザを延長したいだけなら、出国するよりはハードルが低いのではないだろうか。

実は先月あたりで彼女にプロポーズをするつもりでいた。
しかし、出国するなら彼女を連れて、そこでプロポーズするのがいいと考えた。
仮に僕がフィリピンに再入国できなくても、僕は離れ離れになるつもりがないことを伝えられる。
多少なりとも安心してもらえると考えたのだ。
何が起こっても、やる気があればやりようはあるはずだ。

もっと早くに行動していれば、このような選択に迫られることはなかった。
随分前から結婚は考えていたはずだ。
自分の不甲斐なさを痛感した。

婚約指輪を購入

婚約指輪と結婚指輪の違いも、最近までよく知らなかった。
結婚したら何が変わるのだろう。
僕はただ彼女と一緒に日本で暮らしたいだけだ。
そのためには結婚が必要だ。

婚約指輪は左手の薬指につけるらしい。
運がいいことに、彼女は出かけるときに、左手の薬指に指輪をつけることがある。
ネットで指輪のサイズの測り方を調べて、こっそり紙と糸とものさしでサイズを測った。

「歯が痛い」と嘘をついて、大慌てでショッピングモールへ出かけた。
ここで困ったのが、指輪の号数は国によって呼称が違うことだ。
8号といっても、日本の基準とアメリカの基準では、サイズが異なる。
現地のジュエリーショップに聞いたところ、どうやらアメリカ基準らしかった。

ECCを取得し忘れて出国拒否

飛行機の出発時刻は早朝6時ごろだったので、2時45分ごろに家を出発した。
フィリピンへの入国には他国への出国チケットが必要なので、

  1. フィリピン→香港
  2. 香港→フィリピン
  3. フィリピン→日本

の3つのチケットを用意した。
3番目のチケットは実際には使用しないが、フィリピン入国のために持っておく必要があるのだ。
出国先は日本でなくてもいいが、日本の方が自然だと考えた。

彼女はフィリピン人だから、多少審査が厳しくなるかもしれないが、僕は日本人だからそうそう厳しくなることはないだろうと思っていた。
しかし、出国拒否されたのは僕だった

一枚の紙を突き出されて、「これがないと出国できないよ」と言われた。
それがECC(Exit Clearance Certification)だった。
どうやら6ヶ月以上滞在した人が出国するにはこれが必要らしい。
全く気がつかなかった。
延長した際に、パスポートの中にその旨が書かれたスタンプを押されていたようだ。

実際、ECCの取得が必要な人の三割以上の人が、取得し忘れているらしい。
該当する人は、気をつけてほしい。

家にあったかもしれないと思い、「一度取りに帰るから待ってくれ」とお願いをして、自宅まで往復1時間程度かけて紙を取ってきた。
タクシーの運転手が気を利かせて、猛スピードで走ってくれたのだが、いささかスリリング過ぎた。
道中、吐き気を抑えるので精一杯だった。

再度入国審査に赴いた。
しかし、やはり拒否された。
どうやら違っていたらしい。

なんてこった。。。

やりきれない思いで返金手続きを行い、それからまたトボトボと帰宅したのだった。
外はもうすっかり明るくなっていた。

ECCを取得してもう一度空港へ

ツアーを申し込んでいたが、間に合いそうになかった。
ホテル代も一泊分無駄になった。
行ったとしても、観光する時間も多くはない。
一時は本気で旅行を諦めた。

しかし、せっかく二人で計画も練ったし、帰りの二人分のチケットやホテルの予約を捨てるのはもったいない。
2泊3日の旅行だったが、1泊2日の旅行に変更して、もう一度挑戦することにした。

ネットで翌朝発のチケットを購入して、移民局へ行き、なんとかECCの発行してもらった。

前日から一睡もせずに夕方まで動き回っていたので、疲労しきっていた。
手続きを終えて、フライトまで余裕があったので、少し睡眠を取ることにした。

やっと息をつくことが許され、彼女は泣き出した。
僕がフィリピンに再入国できずに離れ離れになることを恐れたのだ。
1日に2度も出国拒否されて、僕達は審査に対してナーバスになっていた。
こんな僕のために涙を流してくれる人がいる。
僕も離れたくないと思い、つられて泣いてしまった。

「もう旅行なんてやめて、今から結婚しない?」
そんな言葉さえ口をついて出てきた。
しかし、それも間に合わない。
結婚するにしても1ヶ月はかかる。
僕がフィリピンにとどまれるのは、残り数週間だった。

「離れて分かる愛しさ」などとよく歌われるが、本当なのかもしれない。
「愛しい」相手は自分の一部のようで、日常的に「愛しさ」を実感することは難しい。
「離れたくない」と涙が出た時、心から彼女を愛しく思っていることを実感した。
頭でっかちだった「愛」が妙に腑に落ちたように感じた。
出国したら必ずプロポーズしようと心に誓った。

なんとか出国

出発の時間が迫ってきた。
この時にはもうヤケクソな気持ちになっていて、不安もあまり感じなくなっていた。
穏やかな時間が流れ、静かに出発の準備を始めた。

空港に着いてからの手順は一通り把握していたので、スムーズなものだった。
途中、何人かの職員が僕達に気づいて声をかけてくれた。
前日、引き返していく僕達を見ていたのだ。

そしてついに出国審査まで辿り着いた。
列に並ぶと、すぐに僕の番がやってきた。
運が悪いことに、前日彼女に対して厳しかった職員が僕の担当だった。

審査官「なぜフィリピンに滞在しているのですか?」
僕「観光です。」
審査官「ビジネスですか?」
僕「いいえ。」
審査官「ガールフレンドがいるの?」
僕「はい。」
審査官「またフィリピンに戻ってくるつもり?」
僕「はい。」
審査官「じゃあ、出国チケットを見せてください。」

フィリピン→香港のチケットを提出

審査官「これじゃありません。」
僕「どこ行きのチケットのことを話しているのですか?」
審査官「どこでもいいので、出国チケットです。」

フィリピン→日本のチケットを提出

審査官「次の人ー!」

実際にはもう少しやりとりがあった気がするが、だいたいこんな感じだった。
「よし、これで出国できる!」と思いきや、今度は彼女がかなり問いただされているようだった。
他の人に比べて異常な長さだ。
その様子を眺めていると、不意に審査官が手招いてきた。
僕は彼女達の元へ行った。

「彼女が明日あなたと一緒に帰国することを約束してください。もしも、守られなければあなたもブラックリストに載ることになりますが、構いませんか?」
と言われた。

彼女の母親がオーバーステイした履歴があったのだ。
僕はもちろん期日通りに戻ってくることを約束して、ついに彼女も審査を通過することができた。

彼女にとっては初めてのフライトだった。
再入国のことを考えると、お互い手放しではしゃげるほど無邪気ではなかった。
しかし、彼女を連れて海外旅行ができるなんて夢のようだ。
彼女はセブから外へ出たことがないのだ。

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